>>405
あのころ、人々はまだ疑うことを知らなかった。
ロマンに溢れた遠足、荒々しい男らしい冒険・・・。
戦争は三週間――出征すれば息もつかぬうちに、すぐ終わる。
大した犠牲を出すこともない・・・。
私たちはこんなふうに、1914年の戦争を単純に思い描いていた。

 クリスマスまでには家に帰ってくる。

新しい兵士たちは、笑いながら母親に叫んだ。

    「クリスマスにまた!」