中国で人への感染が続いている鳥インフルエンザウイルス(H7N9)の一部は哺乳類でも毒性が強く、一般的な抗インフルエンザ薬が効きにくいとの研究結果を東京大学医科学研究所などのチームが20日、米科学誌に発表した。

 H7N9は2013年に中国で人への感染が確認された。16年に鳥への毒性が強い変異株が見つかり、今年2月、この株の人への感染も報告された。

 新たな変異株の哺乳類への影響を確認するため、同研究所の河岡義裕教授らは、中国の患者から取ったウイルスを、マウスやフェレットに感染させた。

 フェレットの実験では、従来型のH7N9ウイルスを感染させても死ななかったが、変異株では感染させた4匹中2匹が死んだ。周囲にいた3匹のフェレットにも飛沫ひまつ感染し、うち2匹が死んだ。

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http://yomiuri.co.jp/science/20171020-OYT1T50055.html