高さ120メートルの煙突の先端めざし、ドローンは舞い上がった。空から見ると、まるで黄金のタマネギだ。眼下の建物の壁も市松模様や赤や黄のラインでにぎやかに彩られている。

 テーマパークでもなければ、ショッピングモールでもない。1日最大900トンのごみを焼却する「舞洲工場」(大阪市此花区)。2001年、オーストリアの芸術家、故フリーデンスライヒ・フンデルトバッサー氏のデザインをもとに大阪市が建設した。

 テーマは「技術と環境と芸術の調和」。自然界に存在しない直線は避け、曲線を多用した。500以上ある窓のうち本物は130ほどで、残りは飾り。奇抜な外観から当初は近くのユニバーサル・スタジオ・ジャパンと間違えて訪れる人もいたという。今では年間約1万2千人が見学に訪れる「観光名所」。その3割は外国人だという。(永田豊隆)

舞洲工場の煙突=大阪市此花区
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舞洲工場の外観=大阪市此花区
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配信2017年10月22日11時07分
朝日新聞デジタル
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