第48回衆院選は22日午前7時から全国各地で投票が始まった。安倍晋三首相(自民党総裁)の経済政策「アベノミクス」や憲法改正の是非を主な争点として、前回の衆院選から2年10カ月にわたる政権運営が問われる。大勢は深夜にも判明する見通し。総務省によると午前10時現在の投票率は全国平均7.15%で、前回の5.68%を1.47ポイント上回った。台風21号が接近し各地で大雨が予想されるため、最終的な投票率の低下も懸念される。

 投票は原則として午後8時までで、即日開票される。一部地域は投票の締め切り時間が繰り上げられる。

 今回の衆院選から「1票の格差」是正に伴い定数が10削減され、戦後最少の465議席(小選挙区289、比例代表176)を争う。8政党などから1180人が立候補した。

 首相は選挙戦で、アベノミクスにより経済が回復したと主張し、株高や雇用状況の改善といった実績をアピール。希望の党の小池百合子代表は非正規労働者が増え、個人消費が伸びない悪循環に陥っていると批判した。

 公明党は生活必需品に対する軽減税率の導入を掲げる。共産党、立憲民主党、社民党は首相が提起した憲法9条の改正に反対した。日本維新の会は議員定数削減などの「身を切る改革」を提唱。日本のこころは自主憲法制定を訴えた。

 衆院選と同時に、最高裁の裁判官7人の国民審査も実施される。〔共同〕

配信2017/10/22 12:04 (2017/10/22 12:21更新)
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22558470S7A021C1000000/