今回の台風では、福岡市の工事現場で足場が崩れ、巻き込まれた男性1人が死亡したほか、大阪市では倒れてきたシャッターの下敷きになった男性が意識不明の重体となっています。各地で強風のため転倒する人なども相次ぎ、けがをした人は全国で89人となっています。

このうち、福岡市東区では22日午後5時前、病院の建設現場で作業用の足場が崩れ、近くを歩いていた福岡県須恵町の平嶋雅男さん(63)に当たりました。警察によりますと、平嶋さんは足場の下敷きになり、消防に助け出されて病院で手当てを受けていましたが、およそ2時間後に死亡しました。

大阪市東住吉区では、23日午前1時すぎ、80代の男性が自宅にある物置のシャッターが風に飛ばされないよう押さえていたところ、倒れてきたシャッターの下敷きになり、頭を打って意識不明の重体だということです。

和歌山県紀の川市では、午後8時半ごろ住宅の裏山が崩れて土砂が流れ込み、消防によりますと、この家に住む夫婦が巻き込まれました。75歳の妻は救助されましたが、82歳の夫とは連絡が取れなくなっているということです。

福島県鏡石町の東北自動車道では、23日朝5時ごろ倒れた木が道路をふさぎ、乗用車4台とトラック1台の合わせて5台が次々に衝突する事故が起きました。消防によりますと、この事故で2人が軽いけがをしたということです。

富山市では22日、強風で飛ばされたトタンが当たり、男性2人が頭にけがをしました。

兵庫県では強風にあおられ、転倒するなどしてけがをした人が50人にのぼり、中には手や足の骨を折る大けがをした人もいました。

このほかにも各地で高齢者を中心に転倒してけがをする人が相次いでいて、けがをした人は全国で合わせて89人に上っています。

配信10月23日 9時09分
NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171023/k10011193521000.html