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10月31日 5時58分

埼玉県上尾市の市長と市議会の議長が、市のゴミ処理施設に関する事業の予定価格を業者に漏らしたとして官製談合防止法違反などの疑いで逮捕された事件で、業者が議長を通じて市長に便宜を図るよう持ちかけていたことが警察への取材で分かりました。警察は、市役所から押収した資料を分析するなどして詳しい経緯を調べています。

埼玉県上尾市の市長、島村穣容疑者(73)と、上尾市議会の議長、田中守容疑者(72)は、市のごみ処理施設でペットボトルを処理する業務の入札をめぐって、予定価格などをさいたま市の設備管理会社に漏らしたとして、官製談合防止法違反や入札妨害の疑いで30日逮捕されました。また、田中議長は業者から現金数十万円を受け取ったとして、あっせん収賄の疑いも持たれています。

その後の調べで、この入札をめぐって業者側が去年12月からことし1月にかけて、田中議長に対し「島村市長に予定価格や最低制限価格を教えるよう働きかけてほしい」などと持ちかけていたことが警察への取材で分かりました。島村市長は、市長に就任する前は田中議長の後輩として市議会議員を務めていました。

警察は、業者側が市長に影響力を持つ田中議長を通じて島村市長に便宜を図るよう持ちかけていたと見て、市役所から押収した資料を分析するなどして詳しい経緯を調べています。