皇太子ご夫妻は1日、東日本大震災の被災地の名取市と亘理町を訪れ、復興状況を視察されました。
皇太子ご夫妻は正午すぎ、新幹線でJR仙台駅に到着し、村井知事などの出迎えを受けられました。

東日本大震災の被災地を訪問されるのは去年6月以来で、駅周辺には多くの市民らが集まり手を振って歓迎しました。
皇太子ご夫妻は、まず車で名取市に向かい、震災の津波で700人以上が亡くなるなど大きな被害を受けた名取市の閖上地区を訪問されました。

閖上地区では土地をかさ上げした場所に140世帯分の災害公営住宅が整備され、この夏、入居が始まりました。
皇太子ご夫妻は入居する被災者と懇談し、このうち84歳の女性が自分で撮影した夕焼けと十五夜の写真を見せたところ「よくとれてますね」などと言葉をかけられていました。

懇談のあと女性は「『頑張って生きていきます』とお話ししたら『それはよろしいですね』とおっしゃってくれました。生きてて良かったです」と話していました。
このあと皇太子ご夫妻は震災の犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑の前で白い花束を供えて深々と拝礼し、追悼の気持ちを表されました。

続いて、特産のいちご栽培の復興を目指して国の交付金で整備された亘理町の「いちご団地」を視察されました。
亘理町と隣の山元町の生産者たちが出荷などを共同で行っていて、農協職員の説明に熱心に耳を傾けられていました。

配信11月01日 18時35分
東北 NEWS WEB
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