佐賀県の宗教法人による出資法違反事件で兵庫県警などが押収した鍋島焼のカップなど=1日午後、兵庫県警
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物品購入やお布施などの名目で法定の14倍の金利を支払わせていたなどとして、兵庫、佐賀、新潟県警は1日、出資法違反(高金利)の疑いで、佐賀県伊万里市の宗教法人「至誠光魂寺」の代表役員、立石扇山容疑者(77)ら男女4人を逮捕した。兵庫を含め42都道府県の資金難に陥った経営者らを狙い、少なくとも計10億7千万円を違法に貸し付けていたとみられる。

 逮捕容疑は2015年12月〜16年2月、兵庫県内の建築業の男性(80)と大阪府内の製造業の男性(78)に現金計66万円を貸し付け、法定金利の14倍の利率で利息を受け取った疑い。県警は4人の認否を明らかにしていない。

 県警によると、立石容疑者らは融資する際に法人に入会させた上、法定を上回る利息については佐賀県伊万里市の特産品「鍋島焼」の販売を装って利息分を請求していたという。

 県警が法人の口座などを調べたところ、少なくとも378人・団体から約5億3千万円の違法金利を取っていた疑いが判明。お布施を装って請求していたケースも複数あるという。

 登記などによると、至誠光魂寺は2010年9月に設立。自然パワーシールや東洋医学、漢方の研究ほか、自然散骨の墓の教えなどを通じて教義を広めるとしている。

配信2017/11/1 18:40
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