NHKの記者だった佐戸未和さん(当時31)が4年前に過労死していた問題で、
当時監査委員として経営陣から報告を受けたのに経営委員会には報告しなかった上田良一会長が2日、
記者会見で「監査委員には独自の判断が許されている」と述べ、自身の判断に問題は無かったとの考えを示した。


 佐戸さんの両親は、NHKが今年10月まで過労死を公表しなかったことを問題視している。
上田氏の判断が公表の遅れにつながった可能性があるが、上田氏は「監査委員の役割は役員の不正行為を報告すること。
当時は執行部が適切に対応していると判断した」と釈明した。


 この問題ではNHKの石原進経営委員長が「委員会に報告してほしかった」と苦言を呈したほか、野田聖子総務相も判断に疑問を投げかけている。
上田氏は「大臣と石原氏の指摘は真摯(しんし)に受け止めるが、私が先頭に立って再発防止に取り組みたい」とした。


朝日新聞デジタル
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