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11月4日 4時58分

アメリカのトランプ大統領は今月中旬にフィリピンで開かれる東アジアサミットについて当初の予定を変更して出席すると発表し、アメリカが北朝鮮への圧力強化に向けてアジア各国に協力を求める中で、アメリカの指導者不在に対する懸念を払拭(ふっしょく)する狙いがあるものと見られます。

トランプ大統領は、3日、アジア歴訪に出発する前にホワイトハウスで記者団に対して「フィリピンでもう1泊する。大きな会議がある」と述べ、フィリピンで14日に開かれる予定の東アジアサミットに出席することを明らかにしました。

トランプ大統領は今回の歴訪で、当初、12日にフィリピンを訪問してASEAN=東南アジア諸国連合の首脳との会議などには参加するものの、14日の東アジアサミットには出席せず帰国する予定でしたが、一転して出席を決めた形です。

東アジアサミットでは、ASEAN各国のほか日本、中国なども参加して核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への対応について協議が行われる予定で、トランプ大統領の欠席をめぐっては、北朝鮮への圧力強化を訴えるアメリカの指導者不在に対する懸念やアジアでのアメリカの影響力が低下し、中国の存在感が増すという指摘が出ていました。

トランプ大統領が一転して会議への出席を決めた背景には、こうした懸念を払拭し、アメリカとアジア各国の結束をアピールしたい狙いもあるものと見られます。