南極海で調査捕鯨をする船団が9日、山口県下関市の下関港を出港した。来年3月までにクロミンククジラ333頭を捕獲する計画。南極海での調査捕鯨の中止を命じる2014(平成26)年3月の国際司法裁判所(ICJ)判決を受けて政府が捕獲調査を見合わせ、15年度に再開した後、3回目の調査捕鯨となる。

 下関の船団は「勇新丸」(724トン)と「第3勇新丸」(742トン)。広島県・因島からの母船「日新丸」(8145トン)や宮城県・塩釜港からの「第2勇新丸」(747トン)など3隻と洋上で合流して向かう。

 当時の計画による調査捕鯨中止を命じた14年3月のICJ判決後、政府は国際捕鯨委員会(IWC)に捕獲数を従来の約3分の1に減らした新たな計画を提出し、捕獲調査を再開した。

 反捕鯨団体「シー・シェパード」は今年8月、日本の監視活動に対抗できなくなったことなどを理由に南極海での日本の調査捕鯨船に対する妨害活動を今冬は行わないとの声明を出している。

配信2017.11.9 11:00更新
産経WEST
http://www.sankei.com/west/news/171109/wst1711090037-n1.html