https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171109-35110139-cnn-int
(CNN) 超新星爆発を起こした恒星は通常、100日間にわたり輝きを保った末に光を消すが、超新星「iPTF14hls」は600日間にわたり明滅を続けた――。そんな研究結果がこのほど、英科学誌ネイチャーに発表された。こうした長期間に及ぶ超新星爆発はこの種の現象として初のものである可能性もある。

iPTF14hlsが最初に観測されたのは2014年9月。米カリフォルニア州にある観測所の天文学者らは当時、これをごく普通の現象と考え、放出された物質やその速度を研究するため爆発の光を分析した。

しかしカリフォルニア大学サンタバーバラ校所属の同観測所のインターンが、この超新星爆発に関して奇妙な点に気付き、同大のポストドクター研究員に報告した。

今回の論文の筆頭著者である同研究員はメールで、「最初はわれわれの銀河の近傍にある何らかの恒星が単に輝度を変化させているのだろうと思った」と言及。「しかしこの恒星のスペクトラムを初めて取得した際、実際には5億光年離れたところにある超新星だと分かった」と述べた。

5回にわたり明滅を繰り返す異例の超新星を目撃したのは初めてのことで、驚がくしたという。

天文学者のチームは、過去のデータを調査することを決断。同恒星は1954年に爆発が観測されており、この爆発を生き延びて今回再び爆発したことを発見した。同恒星が今回の爆発後も生き続けていることも分かった。


この恒星の大きさは太陽の50倍以上で、爆発自体もこれまでに観測された中で最長の期間にわたっている。観測史上最も大規模な超新星爆発である可能性もあるという。

恒星の死に関する現在の理解が今回のケースに当てはまらない理由は、こうした爆発の規模により説明できるかもしれない。