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11月11日 5時41分

核兵器の廃絶と軍縮に向けた道筋を考える国際会議がバチカンで始まり、ことしのノーベル平和賞に選ばれたICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの代表などが、核のない世界の実現に向けて結束して取り組んでいく必要性を訴えました。

この国際会議は、ことし7月に核兵器禁止条約が採択されたことを受け、ローマ法王庁が主催して10日から2日間の日程で開いているもので、市民団体の代表など200人余りが参加しています。

この中で、ことしのノーベル平和賞に選ばれたICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンのベアトリス・フィン事務局長は、「核兵器禁止条約は核廃絶に向けた始まりにすぎない」と述べ、核のない世界の実現に向けて結束して取り組んでいく必要性を訴えました。

また、北朝鮮が続ける核・ミサイル開発については、国連で軍縮問題を統括する中満泉事務次長が、「国連は、国際社会とともに強く非難しており、問題の解決に向けては政治的な意志が必要だ」と述べるなど、多くの参加者から緊張の高まりを懸念する声が相次ぎました。

11日には、被爆者の1人で、日本被団協・日本原水爆被害者団体協議会の和田征子事務局次長が演説する予定で、これに先立ってフランシスコ法王に謁見した和田さんは、折り鶴とともに核廃絶に向けた国際署名への協力を求めました。

フランシスコ法王は、和田さんなど会議の参加者たちを前にして、「広島と長崎の被爆者の声が、とりわけ次の世代への警告となるように」と述べました。

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