産経ニュース2017.11.11 23:58更新
http://www.sankei.com/politics/news/171111/plt1711110020-n1.html

【ダナン=田北真樹子】ベトナム中部ダナンを訪問中の安倍晋三首相は11日夜(日本時間同日夜)、中国の習近平国家主席と会談し、両国関係を改善させることで一致した。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対応で連携することでも合意した。首相は最大限の圧力をかけるため、影響力を持つ中国が大きな役割を果たすよう求めた。

 習氏は会談で、日中関係について「改善のプロセスはまだまだやるべきことがたくさんある。時流に乗って努力し、前向きな発展を推進したい」と呼びかけた。首相は「関係改善を力強く進めていきたい。日中両国は地域、世界の安定と平和に大きな責任を有している」と応じた。

 両首脳は、中国の現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」にからみ「日中が地域や世界の安定と繁栄にどのように貢献するか議論していく」ことで一致した。習氏は「中日関係の改善のカギは相互信頼にある。行動と政策を通じ、相互に脅威にならない戦略的共通認識を体現することを望む」と述べ、歴史や台湾問題に関する過去の日中合意を尊重するよう求めた。

 首相は来年の適切な時期に自身が訪中し、習氏も来日することを提案した。習氏は「首相の訪中やハイレベルの往来を重視する」と述べた。日中韓首脳会議について「できるだけ早く開催する」ことでも一致した。海空連絡メカニズムの早期運用開始に向け、協議を加速することも申し合わせた。