>>729
30年前っていうのは大げさ。絶対ない。しかし、国力としては確かにそうかもな。
その頃中国各地を旅行したことがあるが、庶民の貧困状態は想像を絶するほどだった。

上海の街中でさえ、ブロック塀の横に板とカーテンで作っただけの一部屋だけの
貧乏人の住居があった。ホームレスじゃない。そこがホームだった。

上海郊外でも夜でも明かりがなく、ランプの横で外で食事をしている者が普通にいた。
当時はまだ外国人料金が幅を利かせていて、指定のホテルやレストランでは現地人の
何倍もの料金を支払わされた。

それでも普通の店の商品は旅行者でも安く買え、物価は当時の日本の20分の1以下。
だから外貨は使い甲斐があった。地方のある空港の両替所で10万円を両替した時なんか、
係の若い女性が「そんな大金いったい何に使うんだ」という顏をし文字通り目を丸くしてたから。
そりゃそうだ「20倍だとしても、200万円分の現地通貨」だからな。

その後何度か上海に行ったが、その度に高層マンションが建ち街の様相が一変し始めた。
五輪や万博前に浦東や官庁街が巨大ビルに覆い尽くされるようになって、少なくとも、
外観的には東京も大阪もいずれ追い抜かれるなということを初めて実感した。

政治の力なのか国民の力なのか、数とカネにを持って勢いに乗った国は恐ろしい。
日本が足踏みしている間に、その変化をこの30年間の中国でまざまざと見た。