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11月14日 4時02分

5年前、中央自動車道の笹子トンネルで天井板が崩落し9人が死亡した事故で、山梨県警は、トンネルの管理会社の前社長ら4人と、点検計画を作成した支社や子会社の当時の担当者ら数人を、月内にも業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針を固めました。

平成24年12月、山梨県大月市の中央自動車道の笹子トンネルで、天井板が140メートルにわたって崩落し3台の車が巻き込まれて9人が死亡しました。

山梨県警が捜査を進めたところ、このトンネルでは、天井板を固定するボルトについて事故の3か月前に目視で点検していたものの、ボルトの周辺をハンマーでたたいて異常がないか確認する打音検査などが行われておらず、事故を防ぐための事前の点検が不十分だった疑いがあることがわかりました。

警察は、トンネルを管理している中日本高速道路の前社長と元専務、その子会社で道路の保全を請け負っている中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京の元社長と元副社長の合わせて4人と、点検計画を作成した中日本高速道路八王子支社の当時の担当者ら数人を月内にも業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針を固めました。

事故をめぐって遺族が起こした民事裁判では、おととし、中日本高速道路などに4億4000万円余りの賠償を命じる判決が出た一方、当時の役員に賠償を求めた裁判では、役員らは事故を予測できなかったとして、ことし6月、訴えが退けられています。