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 かむとグミのような食感で独特の甘さがある「肝油ドロップ」。缶に入ったその小さな丸い粒を、子どものころに食べた記憶がある人も多いのでは。食卓に何でもそろう今も実は人気が高く、2年ほど前から品薄が続いている。昔と違った食事情や、海外でも人気がじわりと出ていることが背景にあるようだ。

 10月下旬、東京都足立区の北千住マルイに設けられた河合薬業(本社・東京都中野区)の肝油ドロップの売り場前。「懐かしい」「昔食べてたの」と足を止める人が相次いだ。1週間限定の出店だが、用意した3種類のうち一つは最終日を待たずに完売した。近くに住む内藤ありささん(45)は2缶を購入。「自分も小さいころに食べていたので、子どもたち用に。駅などで見かけると買っています」

 肝油ドロップは1911年に誕生した。もともと肝油はタラの肝臓部分を搾りその油を凝縮したもの。子どもの成長に必要なビタミンAやDが豊富で、子どもに飲ませる習慣があった。

 難点だった生臭さと保存のしづ…

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