法人や株主の情報、きょうから公開 パラダイス文書
2017年11月17日5時35分
http://www.asahi.com/sp/articles/ASKCJ5F6LKCJUUPI009.html?iref=sp_inttop_all_list_n

 タックスヘイブン(租税回避地)と各国の要人や大企業との関わりを明らかにしたパラダイス文書について、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ、本部・米ワシントン)は17日午前(日本時間で同日夜)、
文書に登場する法人や、その株主らの名前などをネット上で公開する。守秘性が高いタックスヘイブン法人の持ち主が明かされる。
  
 パラダイス文書は、英領バミューダ諸島などに拠点を置く法律事務所「アップルビー」から流出した内部文書や、バハマやマルタなど19の国・地域の登記情報などからなる。
 このうち17日に公開されるのはアップルビーの顧客データに含まれる約2万5千の法人や組合の情報。法人名や所在地、株主と役員の名前、住所などをICIJは公益性の観点から公開する。
今後、アップルビー以外のデータからも約10万の法人などの情報を公開する方針だ。

 アップルビーのデータに関するICIJの集計によると、17日の公開対象でバミューダに登記されている法人などは約9500(38%)、英領ケイマン諸島が約8800(35%)。
英領バージン諸島は2300(9%)、英王室属領マン島は1500(6%)、英王室属領ジャージー島は900(3%)。役員は全部で8万9千人にのぼる。
 アップルビーのデータから地名をもとに調べると、日本の個人や法人は1千超あった。昨年のパナマ文書を同様の方法で調べると400余で、今回は日本関連の情報が多い。
世界の国・地域で最も多かったのは米国の3万1180、次いで英国の1万4434。

 タックスヘイブン法人に関する大量の漏洩(ろうえい)文書に基づくICIJの報道プロジェクトでは、昨年のパナマ文書も含めて同じデータベース(https://offshoreleaks.icij.org/別ウインドウで開きます)で公開されており、今回もこれに加える。

 パラダイス文書は南ドイツ新聞が入手し、ICIJを通じて朝日新聞など各国の報道機関が共有し、分析と取材を進めてきた。
タックスヘイブン法人を介してウィルバー・ロス米商務長官の関連会社がロシアのプーチン大統領に近いガス会社との取引で利益を得ていたことなどを伝えた。(編集委員・奥山俊宏)

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エリザベス女王=AFP時事
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アルゼンチンのカプト金融相=ロイター
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パキスタンのアジズ元首相=ロイター
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