山形大学の研究チームがサクランボの収穫作業を人間の代わりに行う試作段階のロボットを公開した。

 公開された「さくらんぼ自動収穫ロボット」は、アームの先端に取りつけられた2台の小型カメラがサクランボの実と軸を認識し、「ハンド」と呼ばれる金属製の指がサクランボの軸をつまみ、収穫する。

 山形県の委託を受けた山形大学の研究チームが2015年から開発に取り組み、今月22日、試作機が生産者や流通関係者に公開された。

 山形大学院理工学研究科・妻木勇一教授「今は高齢化でサクランボの実を全部とりきれない状況にある。それを減らしたい。山形のサクランボ生産量を維持する貢献を考えてます」

 現在の収穫ロボットはサクランボ1粒を摘みとるのに数十秒かかる。しかし、労力を要する収穫作業の省力化を実現する開発として期待されている。

 山形大学院理工学研究科・妻木教授「画像認識、環境認識の部分が実用化するにはまだまだ足りない。もう一つがビジネスとしてこういった機器を販売することが成り立つか、コストのことが大きなポイント」

 実用化への課題は、サクランボの位置を正確に認識する技術とハサミを使わず軸を摘みとる動作の向上。そして価格は現段階で1台数百万円はかかる見込み。開発チームは今後、試験を重ねながら、数年以内の実用化を目指す。

 この収穫ロボットは、今月29日から東京ビッグサイトで開かれる国際ロボット展に出展される。

配信2017年11月26日 21:09
日テレニュース
http://www.news24.jp/articles/2017/11/26/07378893.html