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シャンペンスパイこと、元イスラエルモサド所属のエージェントだった
ヴォルフガング・ロッソが書いた『スパイのためのハンドブック』と言
う本に似たような話が出て来るな。

ロッソの友人だった軍人上がりの刑務署長がある日若い心理学専攻の学生
を受け入れる事になった。暫くしてその学生が所長室に駆け込んできて
ある囚人を釈放しろと言う。
『彼は完全に正気を失っています。彼は自分の頭が無くなったと信じ込んで
 居住区を探し回っているんです!すぐにカウンセリングと治療が必要です』
署長は興奮する学生をよそに落ち着いてその囚人を呼ぶように命じた。
所長室におずおずと入ってきた囚人は学生をちらっと見たが、うつむいたまま
黙っていた。署長は喋ろうとする学生を制止しておもむろに質問した。
「○○、お前は頭が無くなってしまったので探し回っていると言う報告を
 受けたが、それは本当か?」
囚人は一瞬ためらってから答えた。
『ハ、署長殿。私の頭をどこかに置いてきてしまったようで、探しても
 見つかりません』
署長は持っていた竹の鞭で囚人を打つと、ゆっくりともう一度質問した。
すると囚人は自分の頭を指さして直ちにはっきりと答えた。
『ハ、私の頭はここにあります。無くなってなどおりません』

署長はロッソに笑ってこう話した。
「私は軍人一筋でやってきて大した学がある訳ではない。だが、この鞭
 には遥かに多くの物が詰まっている」


20年前に読んだだけなので細部は違っているかもしれないが概ね上の様な話。
心理学者は正直胡散臭いのが多いと思うな。
まあ、ビーグル号の日本人心理学者カリタは別だが。