山中さんは2018年春に大手通信会社に入社予定だ。就活では他にも外資系パソコンメーカー
や大手電機メーカーなど4社から内定を獲得。「他社の内定を辞退するのに苦労した」という。

例えば、システムエンジニア職で内定した大手日用品メーカー。入社する意思がないことを電話
で伝えたところ、人事担当者から「考え直してほしい」などと2時間も説得された。電話では決
着がつかず、後日、会社に出向いた。個室に通されひとしきり話した後、「いい会社だから是非
見ていって」と社内見学に連れ回され、さらに3時間ほど説得された。

「どの会社も担当者は引き留めようと必死でした」と山中さん。内定を取ることよりも、断ること
の方が難しかったようだ。