新データ、捜索範囲拡大=筑波大生不明から1年―仏
11/30(木) 21:35配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171130-00000180-jij-eurp

 【ブザンソン=仏東部=時事】昨年12月、フランス東部ブザンソンに留学していた筑波大生の黒崎愛海さん=当時(21)=が行方不明になった事件をめぐり、ブザンソン検察のルーモリゾ検事が30日、記者会見し、新たに入手した携帯電話の通信データを基に捜索範囲を拡大する方針を明らかにした。

  黒崎さんは昨年12月4日、元交際相手のチリ人、ニコラス・セペダ容疑者とブザンソン近郊で食事をした後に行方が分からなくなり、同容疑者は直後に帰国した。捜査当局は黒崎さんの捜索を続けてきたが、足取りはつかめていない。

 ただ、最近判明した通信記録からは、捜索していない地域にもセペダ容疑者が移動していたことが分かった。ルーモリゾ検事は「どんなに時間がたっても発見できる希望はある」と述べた。

 検事はセペダ容疑者が事件に関与した疑いが極めて強いと指摘。チリ当局に身柄引き渡し要求を正式に通告するための司法手続きを既に開始し、年明けにも終える見通しだと説明した。

 セペダ容疑者はチリ捜査当局の調べに対し、事件への関与を否定。チリ当局は仏当局の身柄引き渡し要請に応じていない。正式な通告が出てもチリ側が順守する義務はなく、同容疑者がフランスに移送される可能性は低いとみられている。