https://www.cnn.co.jp/m/usa/35111326.html

(CNN) 米テネシー州ノックスビルでこのほど、21歳の誕生日を迎えた女性の元に、5年前に亡くなった父親から花束と誕生日カードが届く出来事があった。亡き父の心遣いに感動した女性はカードなどの写真をツイッターに投稿、大きな反響を呼んでいる。

ベイリー・セラーズさんの父親は2013年、ステージ4の膵臓(すいぞう)がんで他界した。セラーズさんの17歳の誕生日のわずか数カ月前のことだった。

しかし父親は死去前に花屋に事前の支払いを済ませ、セラーズさんの誕生日に毎年、花束と誕生日カードが届くよう手配していた。そしてこのほど、21歳の誕生日にあたり最後の花束とカードが届いた。

セラーズさんはCNN提携局WATEの取材に、「このカードを開いたとき、特に父が一緒にいてくれるように感じた。寒気がすると同時に、幸せな感覚を覚えた」と語った。

父親は今回のカードの中で、娘に対しこれが「再び会うまで」の最後の手紙になるだろうと伝え、これ以上自分のことで涙を流す必要はないと強調。そのうえで、「私は前より良い場所にいる。お前は今も、そしてこれからも常に、私に与えられた最高の宝石であり続けるだろう」とつづっている。

父親はまた、これからも人生の節目節目で常にセラーズさんと一緒に居続けると述べ、「周りを見渡してごらん。そこに私がいるはずだ」と語りかけた。

父親の心遣いに感動したセラーズさんは、花束とカードの写真に加え、以前浜辺に旅行した際に父親の肩に乗せられた様子を収めた古い写真をツイッターに投稿。最後に「お父さん、本当に恋しいです」と書き込んだ。

ツイッターではこの投稿に大きな反響があり、数千人がツイートを共有したほか、親を亡くした心の痛みにどのように対処したか自らの体験談を語った。

セラーズさんはこうした心の痛みを理解している。父親の死後は自身、うつ状態に陥ったという。このため現在は、大学で心理学を勉強中。いつの日か、かつて自分を包み込んだような悲しみに対処する人々の助けになることができればと考えている。

セラーズさん(左)と在りし日の父親
https://www.cnn.co.jp/storage/2017/12/03/5981be81a990c80913a1bc70d4f3ee1d/t/320/180/d/bailey-sellers-mike-sellers-2.jpg
セラーズさんのツイッター
https://mobile.twitter.com/SellersBailey/status/934143458637500417?ref_src=twsrc%5Etfw&;ref_url=https%3A%2F%2Fwww.cnn.co.jp%2Fusa%2F35111326-2.html