和菓子メーカー
「赤福」の浜田氏、10年ぶり会長に
毎日新聞 2017年12月8日 13時59分(最終更新 12月8日 14時12分)
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浜田益嗣氏

 「赤福餅」で知られる和菓子メーカー「赤福」(三重県伊勢市)の代表取締役会長に、2007年の消費期限偽装問題で引責辞任した浜田益嗣(ますたね)氏(80)が復帰した。
11月24日の株主総会で、浜田氏が会長を務めるグループの持ち株会社「浜田総業」から提案され、同日の取締役会で決定した。

 浜田氏との経営方針の対立が取りざたされ、14年に社長から代表権のない会長に退いた長男典保氏(55)は顧問となった。
浜田会長は10年ぶりの復帰で、妻の勝子(まさるこ)社長(80)とともに実権を握る。
 同社幹部は会長復帰について「長年築いてきた経験と知恵、企業経営のノウハウを次世代の赤福にバトンタッチしてもらうことが狙い」としている。
辞任後も持ち株会社を通じて影響力は維持してきたが「よりダイレクトに執行部に意見を伝えることができるようになる」としている。

 浜田氏は1968〜05年に約37年間、社長を務めた。都市部の百貨店での直営店開店や関連会社設立などの新戦略を打ち出した。
93年には伊勢神宮内宮前に観光スポット商店街「おかげ横丁」を開設するなど地域振興に力を発揮した。【尾崎稔裕】