9日閉幕した特別国会で、野党の安倍政権への追及は迫力を欠いた。一枚岩になれず、政府・与党に付け入る隙を与えたためで、
衆院選に先立ち民進党が分裂したことが最後まで響いた。来年1月召集の通常国会に向け、課題を残した形だ。

民進党は選挙を経て、衆院で立憲、希望、会派「無所属の会」に3分裂。
野党第1党の議席は解散時の88から選挙後は55に後退し、「1強多弱」の構図がさらに鮮明になった。

野党共闘の枠組みについても、各党の考え方は異なる。立憲は、共産党も含めた6野党の協調が基本方針。
民進党は立憲、希望との連携を重視する。希望は共同代表選で表面化した路線対立が解消されておらず、どのような共闘を志向するのか判然としていない。
立憲、共産などは「共謀罪」や「カジノ」を廃止する議員立法を共同提出したが、賛否が割れる希望は参加しなかった。

立憲は日本維新の会を除く5野党に呼び掛け、年明けから6野党国対委員長会談を定例化したい考え。
立憲の辻元清美氏は「雑音や不協和音をチューニングし、一つの大音量にして与党にぶつけていく通常国会にしたい」と意気込む。

ただ、民進党分裂は、憲法改正や共産党との共闘に対する立場の隔たりが深刻化した結果でもある。
通常国会で、どこまで一致点を見いだせるかは不透明だ。

 (※詳細・全文は引用元へ→ 時事通信 12/09-15:25)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017120900392&;g=pol