http://yomiuri.co.jp/world/20171210-OYT1T50068.html

 【モスクワ=畑武尊、ワシントン=大木聖馬】ロシア外務省は8日、1987年に米国と旧ソ連が締結した中距離核戦力(INF)全廃条約の調印から30年に合わせた声明で「米国はロシアが協定に違反していると根拠のない非難を続けている」と米国を批判した。

 声明はロシアが「条約を無条件に順守している」と強調し、「米国が重要な兵器を新たに生産するときは、条約を恣意しい的に解釈している」と、米国が条約に違反している可能性があると指摘した。「対話の用意はあるが、軍事的・政治的制裁は受け入れられない」とも述べ、米国の新たな対露制裁をけん制した。

 これに対し、米国務省のナウアート報道官は同日、ロシアが条約に違反して地上発射型巡航ミサイルを配備していると批判し、対抗措置として、核兵器を搭載しない地上発射型中距離ミサイルの開発に着手する方針を表明した。