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12月13日 16時14分
11日、運行中の東海道・山陽新幹線の台車に亀裂が見つかったトラブルで、亀裂の長さは10センチ以上に達していたことがわかりました。そのまま運行を続けていた場合、台車の部品が破断して脱線するおそれもあったということで、国の運輸安全委員会が、詳しい原因を調べています。

11日、博多から東京に向かっていた東海道・山陽新幹線の「のぞみ34号」の台車の一部に亀裂や油漏れなどが見つかり、国の運輸安全委員会は、重大な事故につながったおそれがあるとして、新幹線では初めて重大インシデントに認定して調査しています。

国土交通省によりますと、その後の調査で台車に入った亀裂の長さは10センチ以上に達していたことがわかりました。

JR西日本によりますと、新幹線は午後2時前に小倉駅を出発した際に、車両から焦げたような異臭がしたあと、うなり音のような異音も確認されましたが、午後5時前に名古屋駅に到着するまで3時間にわたって、およそ1000人の乗客を乗せて運行したということです。

国土交通省によりますと、さらに運行を続けていた場合、亀裂が広がって台車の部品が破断し、最悪の場合、脱線するおそれがあったということです。運輸安全委員会は、運転士や車掌などから事情を聴くなどして、異常が確認されたあとも運行を続けた経緯と亀裂ができた原因を詳しく調べています。

台車亀裂 過去に脱線も

車両の台車に入った亀裂が原因で電車が脱線する事故も起きています。

去年5月、東京・板橋区の東武東上線で、10両編成の普通電車が脱線しました。
けが人はいませんでしたが、運転の見合わせが続いて18万人に影響がでました。
東武鉄道は事故の原因について、台車の部品の溶接が不十分だったため台車に亀裂が入り、車輪にかかる荷重のバランスが崩れて脱線したとする調査結果を公表しています。