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2017年12月14日 23:49 発信地:サンサルバドル/エルサルバドル
【12月14日 AFP】中米エルサルバドルで、流産が殺人の罪に当たるとして禁錮30年の有罪判決を受けた女性の控訴審で、首都サンサルバドルの裁判所は13日、この判断を支持した。エルサルバドルは中絶を例外なく禁じる法律があることで知られている。

 控訴していたのはテオドラ・バスケス(Teodora Vasquez)被告(34)。バスケス被告はすでに10年間勾留されているが、判事の一人は「判決は支持されるべきとの結論に達した」と述べた。

 米人権団体「性と生殖に関する権利センター(Center for Reproductive Rights)」のナンシー・ノーサップ(Nancy Northup)代表は声明で、エルサルバドルの裁判所は「女性の尊厳、自由、権利を否定している」と指摘し、今回の判断を厳しく非難した。

 ベスケス被告は妊娠9か月だった2007年7月、勤務先の学校で子どもを死産。その際、救急隊員を呼ぼうとしたが気を失ってしまったという。その後、流産を引き起こそうとしたとして起訴され、翌2008年1月に加重殺人罪で有罪判決を受けた。

 1998年に施行された同法は、レイプによる妊娠や、出産が危険をもたらす場合であろうと、国内における全ての中絶を違法としている。(c)AFP/Oscar BATRES