米高官、「嘆きの壁」はイスラエルに=エルサレム問題、火に油注ぐ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017121600370&;g=int

 【ワシントン時事】トランプ米政権高官は15日、エルサレム旧市街にあるユダヤ教聖地「嘆きの壁」について、
「イスラエルの一部にならない状況は想像できない」と語った。旧市街はパレスチナが将来の首都に位置付ける東エルサレムにある。
トランプ大統領が「エルサレムをイスラエルの首都」と認めたことにパレスチナやアラブ諸国は猛反発しており、
今回の発言が火に油を注ぐことになりそうだ。

〔写真特集〕エルサレム旧市街〜3大宗教の聖地〜

 高官は、ペンス副大統領の19日からのエジプト、イスラエル、ドイツ歴訪予定に関する電話会見で述べた。
ペンス氏は20日に「嘆きの壁」を訪問する予定。 
 トランプ氏は、エルサレムを首都と認めた際、イスラエルの主権が及ぶ範囲など「エルサレムの地位」は
イスラエルとパレスチナの和平交渉で決めると強調したが、高官の発言は一歩踏み込んだ形だ。
イスラエルは1967年の第3次中東戦争で旧市街を含む東エルサレムを占領・併合したが、国際社会は承認していない。
 歴代米大統領は、ユダヤ、イスラム、キリスト3宗教の聖地を抱える旧市街の帰属という敏感な問題を意識し、
「嘆きの壁」訪問を控えてきた。だがトランプ氏は5月、現職大統領として初めて訪問し、「親イスラエル」の姿勢を示した。(2017/12/16-15:39)