海の中で熟成させたワインを宮城特産のかきと一緒に味わってもらおうと、仙台市のワイナリーと南三陸町の漁協が取り組んでいる共同プロジェクトで、海中でおよそ半年間熟成されたワインが、17日、初めて引き上げられました。
これは、仙台市太白区の秋保地区にあるワインの醸造会社、「秋保ワイナリー」と、南三陸町戸倉地区の漁協が共同で行っているプロジェクトです。
海中でワインを貯蔵すると熟成が早まり味がまろやかになるという海外の文献があったことから、ことし6月、漁協のかきの養殖用のかごに白ワインとりんご酒のボトル14本をロープでつるして、海中に沈めていました。
17日は、ワイナリーや漁協の関係者が集まって、引き上げ作業が行われました。
半年の間、海中に沈んでいたワインボトルには、貝やかきなどがびっしりと付いていましたが、ボトルが割れることはなく、14本すべてが無事に引き上げられました。
秋保ワイナリーの毛利親房社長は「開けてみないと味は分からないが、海中での熟成は成功したと思います。地元の食の応援をするのがワイナリーの目的なので、地元の豊かな食とワインを絡めたワインツーリズムを進めていきたい」と話していました。
17日に引き上げられたワインやりんご酒は、今後、仙台市内のシェフなどを集めて、南三陸町のかきと合わせて試飲してもらうということです。

NHK 2017 12月17日 12時23分
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20171217/3593441.html