「もっと謙虚にならなきゃ!」
ポンッと尻を叩かれた瞬間に、森井の全身に電流が走った
痛みではない、今まで感じたことのない感覚
それは森井の中にある本人さえ知らなかった女の部分が目覚めた産声だった
気持ちいい、人前でこんな辱めを、もっと叩いてほしい、許せない
森井の中で入り混じる男と女
混乱した森井はどうするか自分で決める事ができず、他人を頼るしかなかったのだ
「誰か!警察を呼んで!」
そうする事でしか森井は自我を保つ事が出来なかった
あのまま何も抵抗しなかったら…
もしあの時男性がもう一度尻を叩いていたら…
森井は恥も外聞もなく乱れた姿を議場で晒していただろう
どうかこの件で森井を責めないであげて欲しい
彼にはそれしか道がなかったのだから