全国百貨店売上高、11月は2.2%増 訪日客・富裕層の需要けん引
2017/12/21 15:35
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL21HJ1_R21C17A2000000/

 日本百貨店協会が21日発表した11月の全国百貨店売上高は5396億円(全店ベース)だった。既存店ベースでは前年同月比2.2%増で、2カ月ぶりにプラスとなった。比較的高単価の衣料品などがけん引したほか、インバウンド(訪日外国人)需要により化粧品や宝飾品などが好調だった。
 商品別では衣料品が0.5%前年を上回った。高単価のコートやセーターなどの冬物衣料の販売が貢献した。「富裕層や訪日外国人による高額消費が堅調だったほか、中間層にも比較的高単価の商材を求める傾向が見え始めた」(日本百貨店協会)という。
 訪日外国人向けの免税売上高は約253億円と前年同月を7割上回った。訪日外国人に人気が高い化粧品が23.7%増、美術・宝飾・貴金属が7.4%増となり全体に貢献した。化粧品のプラスは32カ月連続となった。
 地区別でみると11月の東京地区百貨店売上高は1495億円だった。既存店ベースでは3.8%増となり、2カ月ぶりのプラスとなった。訪日外国人が増加している大阪は11.6%増となり、「『絶好調』とのコメントも聞かれた」(同)という。
 12月は18日までで4.8%増となっているといい、日本百貨店協会は「景況感が持ち直しているというコメントが各社から聞かれるようになった。ケーキの受注が大きく増えるなどクリスマス商戦も好調だ」と話した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕