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 ふぐ毒でも有名なことから海外ではあまり流通していないが、政府はふぐを海外に売り込み、農林水産物輸出の人気品目に育成しようとしている。政府は2019年に農林水産物・食品の輸出額を1兆円に伸ばす目標を掲げており、ふぐを新たな「日本ブランド」の食材として、中国などアジアの富裕層向けに輸出し、目標を達成しようとする狙いがある。

 ふぐは種類によって皮や精巣(白子)など様々な部位に毒がある。日本ではふぐ調理師の免許制度が確立しているが、海外では毒の除去に関する知識が不十分なことから、食べる習慣がある国は少ないという。水産庁によると、ふぐの輸入や国内販売を禁じている国は多く、現在は米国、ロシア、マレーシア、シンガポールの4か国が日本から輸入している。輸入できる種類をトラフグに限定したり、皮や内臓などを取り除いた「肉」の部位だけを認めたりするなどの規制を設ける国もある。ふぐの日本での年間生産量は天然と養殖を合わせて8470トン(16年)だが、このうち「輸出量はごくわずか」(農林水産省幹部)という。
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