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2018年1月1日 21時19分
 九州電力は、玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で、使用済み核燃料を貯蔵する新施設を建設する方針を固めた。

 燃料を入れて密閉した容器を空気で冷やす「乾式貯蔵」を同社として初めて採用する。国内原発で乾式貯蔵はほとんど普及してこなかったが、安全性の高さが評価されており、今後は広がりそうだ。

 九電は3〜5月に計画している玄海3、4号機の再稼働後、乾式貯蔵について原子力規制委員会に申請する方向で建設時期などを詰める。電力各社は原発内のプールに燃料を貯蔵し、電力ポンプで水を循環させて冷やす方式が主流だ。2011年の東京電力福島第一原発事故では電源が失われ、プール内を冷却できなくなり、放水車などで注水した。

 乾式貯蔵はプールで一定期間冷ました燃料を陸上の容器内に移し、自然の空気で冷やすため、水や電気が必要ない。福島第一原発では乾式貯蔵されていた燃料もあり、事故時も問題が起きなかったため、規制委は乾式貯蔵を促している。

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