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#MeTooの動きでも「やはり、男は『セクハラ』と言われたら終わりだな」といった、意見が多く見られます。

しかし、「セクハラと言われたら終わるな」と信じて、考えるのをやめてしまってはセクハラがはびこる社会の、現状追認にしかなりません。世の中が新しい価値観で前に進もうとしても、デマを基にした偏った考えが邪魔をすることはとても大きな損失だと思います。

デマが偏見を助長することは、何もセクハラだけの話ではありません。
11月に沖縄県内を中心に広がった「乾燥海産物」のデマがあります。

「路上で乾燥海産物を?」 広がるデマ、広げてはいけない理由 モバプリの知っ得!
“先程、教育委員会から来た情報です。
なるべく多くの方に教えてください。

警察署に通う方から来たメールです。
必ず読んで下さい?
知らない人が路上で接近して来て、乾燥海産物をおすすめして、販売しようとしながら、一回味見をしてとか、臭いを嗅いでとか言われたら、絶対絶対しないでください。

海産物ではなく(エチルエーテル)1種類の麻酔薬で、臭いを嗅いだら意識を失う。中国から来た新しい犯罪である。
周囲へ広く知らせて下さい。実際、事件発生、臓器売買してるそうです。特に、友達や親戚に是非伝えて下さい。

周辺の知人達に、巻き込まれないように周りの方に伝えて下さい。
用心するに越したことはないので皆さん気をつけてください?”

このデマでは「中国から来た新しい犯罪です」と中国人が関与しているかのような、何気ない一言が含まれています。
デマを広げた人は「中国」という言葉が入っていたから広げたわけではないと思いますが、こうした文章が広がることで「中国=危険、野蛮」と言った印象を持つ可能性があります。

この手の「あの犯罪は○○人に違いない」と言った推測やデマはネット上に多く、こうしたものを鵜呑みにすると「○○人は犯罪者集団」と誤った認識を持つことになります。

一見すると大したことないように思えるデマも、実は偏見を助長し、デリケートな問題を考える上で大きな阻害要因となる。そして信じてしまっている自分はいつの間にか、偏見で満ちた人になってしまうのです。


こうした情報に踊らされないために「広がっているネタはまず疑う」と言った慎重姿勢で挑むことが大事です。

おわり