こんなに寒くてアメリカあたりじゃ寒波で大変なことになっているというのに、温暖化なの?と思うかもしれない。
だがその寒波も実は温暖化が影響しているという。

北極の海水面の温度が高いことで温帯低気圧の発生する。
この低気圧がジェット気流の流れを大きく変え、北極上空の冷たい低気圧が南下し、カナダやアメリカに流れ込んできているのだ。
その原因はなんであれ、とにかく地球温暖化は起きている。

温暖化は様々なものに影響を与えている。チョコレートもその1つだ。
今後30年以内にカカオが栽培できなくなり、チョコレートが食べられなくなる恐れがあるという。

もちろん温暖化の影響だけではない。
チョコレートの需要が伸びているのに供給は追い付かず、カカオの栽培方法もまったく進歩していないのも要因にあげられる。

■2.1度気温が上昇するとカカオが栽培できなくなる

カカオは緯度20度以内の暖かい地域でしか成長できない植物であるが、さらに多湿で豊富な雨といった特定の生育環境を必要としている。
しかし温暖化の影響によって今後30年で2.1度気温が上昇した場合、甚大な影響を受け、それが世界中のチョコレート産業に直接的な打撃を与えると米海洋大気庁は予測している。

■土壌や植物から蒸発する水分を降水量で補えない

気温が上昇し、土壌や植物から蒸発する水分の量が増えても、それによる水分の喪失を相殺するほどの降雨量の増加は見込めないと考えられるからだ。
したがって現在のカカオ生産地は、2050年までに数百メートル標高が高い山間部へと移動せねばならなくなる。

■生態系を守るか?カカオの生産を取るか?苦しい二者択一

だが、ここは野生生物のための保護区に指定されている場所だ。
コートジボワールやガーナなど、世界のチョコレート生産量の半分以上を担う国々の当局は、チョコレート生産量を守るか、あるいは脆弱な生態系を守るかという苦しい二者択一を迫られることになる。 

■チョコレートの需要の増加により世界的なチョコレート不足に

昨年、途上国でのチョコレート需要の高まりによって、世界的なチョコレート不足に陥るだろうとの予測が報じられた。
欧米諸国では、一般に1人当たり年に286本のチョコレートバーを食べている。
チョコレートバー286本を作るには、ココアとカカオバターの原料となるカカオの木が10本必要だ。

1990年代以降、中国、インドネシア、インド、ブラジル、ロシアといった国々でチョコレートの需要が増加している。
しかしココアの供給量は増加するどころか、今後減少すると予測されている。

■栽培法が進歩しないことも要因

これには温暖化の影響以外にも、カカオの栽培法が数百年間変化していないという要因もある。
他の樹木作物のように近代的な栽培技法は導入されておらず、世界のココアの90パーセントが小規模農家によって昔ながらの方法で自給自足的に育てられているにすぎない。

またコートジボワールのような国では、需要増に対応するために保護林を伐採し、違法にカカオ栽培を行っているという報告もある。
今後数年でおよそ10万トンのチョコレートが不足すると専門家は話している。

今こんなにチョコレートにあふれているので全く実感が持てないわけだが、前々からカカオがヤバイという話はあったよね。
チョコレートは体に良いという研究結果もあるし、なにより人を幸せな気分にしてくれるという脳内麻薬物質、アナンダマイド(アナンダミド)が含まれてるというじゃないか。

そりゃ依存性が高いわけだ。
今のうちにたくさん食べておこうとかそういう問題じゃなく、なんとかチョコレートの供給を安定させてもらいたいものだ。

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