■出版差し止め請求を受けて前倒しで5日に発売されると著者が声明

アメリカのドナルド・トランプ大統領に関する暴露本の発売が予告され、その内容や発売を巡る攻防に対して注目が集まっている。
タイトルは「Fire and Fury: Inside the Trump White House(炎と怒り:トランプのホワイトハウス、その内側)」。

BBCなどによると本書には、2017年8月に首席戦略官兼大統領上級顧問を解任されたスティーブ・バノン氏を含む、200人以上へのインタビューを元にし、ホワイトハウス内部の混乱が書かれているという。
トランプ氏はかつての側近、バノン氏は「解任されて『正気を失った』」と攻撃している。

■本の内容は?

気になる本の内容はどんなものだろうか?
著者のマイケル・ウルフ氏は発売に先立って複数のメディアのインタビューを受けており、主要な一部が既に公開されている。

これまで報じられた主な要素は以下のようなもの。
「暴露」内容は、政権を揺るがしかねないものから、個人的なものまで様々なようだ。

1.「ロシア疑惑」めぐる新たな証言:バノン氏はトランプ氏の長男を「売国的」と非難していた

トランプ氏の長男は、大統領選中の2016年6月、ヒラリー氏に不利な情報を提供すると申し出たロシア人弁護士と、トランプタワー25階の会議室で面会していた。
この面会について、バノン氏は暴露本の中に収録されたインタビューで「(たとえこの行動が)売国的で非愛国的で最低最悪だと思わなかったとしてもー自分はそう思ったがーすぐにFBI(連邦捜査局)に連絡すべきだった」と批判しているという。

この面会について、トランプ氏の長男は過去の報道に対して事実と認めた。
一方で、ホワイトハウスはこの面会には何の問題もなく、FBIの特別検察官による捜査は「魔女狩り」だとして火消しに取り組んできた。
しかし、このインタビューによって、実際にはバノン氏のような元側近もこの面会を問題視していた可能性が浮上している。

面会は、ロシア政府が大統領選に介入したとされる「ロシア疑惑」の一端を担う問題だ。
一方でロシア大統領府は、弁護士について政府は何も知らないと表明している。

2. 大統領選に勝利したトランプ陣営は「落胆」

著書では2016年11月に大統領選に勝利した際のトランプ陣営の「落胆」について触れられているという。
この部分はニューヨーク・マグで事前に公開されている。

スティーブ・バノン氏の目の前で、当選確実となったトランプ氏自身は当初、当惑していたという。
しかし、しばらく愕然とした後、突如として「自分は大統領にふさわしい、完全に能力を備えた人間だ」と信じるように変身をとげたという。

3. トランプは友人の妻たちとの性行為が「生きる価値」と自慢

本書では、トランプ氏の友人からの情報をソースとして、トランプ氏が友人の妻たちとの性行為が「生きる価値」だと自慢していたと書いている。
トランプ氏は友人の妻を口説くため、オフィスで友人と話をしている場面を友人の妻に盗聴させていたという。
その会話の中ではわざと、夫側に「まだ奥さんとのセックスがいいのか?どのくらいするんだ?」などと聞いて、妻側を失望させるのが常套手段だったという。

4. イヴァンカが政権入りしたのは、将来の大統領を目指すため

著書では、実業家だったトランプ氏の娘、イヴァンカとその夫のジャレッド・クシュナー氏が周囲の反対を押し切って政権入りしたのは、将来的に大統領を目指すためだったと書かれているという。
夫婦は、その際にはイヴァンカ側が大統領候補として出馬するという約束を交わしているという。
クシュナー氏との確執が伝えられているバノン氏は、その2人の約束を知り、驚愕したという。

5. イヴァンカはトランプの髪型の秘密を暴露

また、イヴァンカ氏は、大統領選出馬前からテレビなどでネタにされていた父親の髪型の秘密を他人に暴露し、からかっていたという。
イヴァンカ氏の説明によると、トランプ氏は頭頂部に髪の毛がないことから「頭皮後退手術」を受けてその広がりを抑え、その周りの髪の毛を中央で寄せ集め、後ろに流して固めることで隠しているという。
なお、独特のオレンジ色の髪は「ジャスト・フォー・メン(男性専用)」という商品によるものだという。

記事を一部引用しました。全文はソースで
http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/05/trump-bannon_a_23324520/?utm_hp_ref=jp-homepage