明治だか大正の小説に花盗人という作品があってな。
主人公の少年が街角の花売りの花を盗み警官に捕まる。
警官に何故花を一輪だけ盗んだのかを問われた少年は家が貧しくて妹に綺麗な着物を着せてあげられなくて可愛いそうに思っていた。
街を歩いていたら花に目がとまり一輪を妹の胸に飾ってあげたら少しは華やぎ妹も喜ぶだろうと答えた。
警官とのやりとりはそんなふうだった。
昔から貧しくても時には華やいだものを子や妹に華やいだものをプレゼントしたいと思うものだ。
それが日本人。