NHK 1月10日 6時22分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20180110/k10011283391000.html
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フランスのパリで、ユダヤ教徒向けの食料品店が襲われ4人が殺害されたテロ事件から3年となった9日、パリ近郊のユダヤ教徒向けのスーパーで放火と見られる事件があり、地域に衝撃が広がっています。

2015年にパリ東部でユダヤ教徒向けの食料品店が武装したイスラム過激派の男に襲われ、人質となった客と従業員合わせて4人が殺害されるテロ事件がありました。

事件からちょうど3年となる9日、パリ近郊のクレテイユでユダヤ教徒向けのスーパーがほぼ全焼する火事があり、けが人はいませんでしたが、地元の検察は、スーパーのシャッターがこじあけられたあとがあるなどとして放火の疑いで捜査しています。

検察によりますと、火事の1週間ほど前にはこのスーパーと隣のユダヤ教徒向けの食料品店に、ナチスのマークが落書きされる被害があったということです。

近くに住む39歳のユダヤ系の男性は「3年前のテロ事件と同じ日に起きたという事実は、地域にとって衝撃だ」と話していました。

また、3年前のテロ事件で親族を亡くしたという女性は「フランスにはもう反ユダヤ主義はないというが現実は全く違う」と憤りを見せていました。

フランスでは、3年前の事件以降、ユダヤ人を標的にした事件は減少傾向にありましたが、再び排他的な風潮が広がらないか懸念も出ています。