アフリカの低緯度地域等のマラリア流行地域特有の遺伝病に鎌状赤血球症をいうのがある。
鎌状赤血球症があると赤血球の酸素運搬能力が低下するが、マラリアに対する耐性があり
マラリア流行地域では生存に有利だ。

そこからの類推で、下戸遺伝子が感染症予防に関係があるのではと考えたのだろうが
見当違いだな。
マラリアは現在でも年間2〜3億人が感染し、数十万人が死亡しているから、
鎌状赤血球症遺伝子を維持する圧力になっている。

下戸遺伝子は、正確に言えばアルデヒド脱水素酵素ALDH2)欠損体質だ。
ALDH2欠損体質の人は、アルデヒドを分解できない。

アルコールの飲むと、血中のアルデヒド濃度が上昇して悪酔いするので、アルコールを飲めない。
俺もALDH2欠損体質で、奈良漬け1切れを食べても気分が悪くなるので、アルコールは一口も飲まない.。

アルデヒドの血中濃度が高いと生き残るのに有利な病気があるとは思えないし、
かりにあったとしても、下戸は最初からアルコールを飲まないので、アルデヒドの血中濃度が上がることもない。