中心部で80センチの積雪を観測した新潟市内は12日、道路除雪が追い付かず、各地で交通渋滞が発生した。市には市民から除雪に対する多くの不満の声が寄せられ、午前7時までに「除雪が遅い」「除雪はいつ来るんだ」などといった苦情が655件あった。

 市によると、道路除雪は市の8区がそれぞれ担当し、除雪計画の全区間で実施した。11日から車道区間に除雪車948台、歩道区間に192台の計1140台態勢で臨んだ。

 北、江南、秋葉、南、西蒲の各区は雪が積もり出した11日の日中から除雪を開始した。一方、東、中央、西の各区は、夕方のラッシュ時間帯に除雪がかかると除雪車を原因とした渋滞が発生するなどの理由から、同日午後7時以降に取り掛かった。

 市は11日夜間まではほぼ想定通りの対応ができたが、12日深夜から朝方にかけて想定以上に短時間で大量の雪が積もり、除雪が間に合わなくなったとする。

 12日午後4時ごろ中央区東中通2で道路の除雪作業をしていた男性(79)は「行政の除雪が追い付かないので、自分たちでやった。この年齢でやらなきゃいけないのはつらい」と話した。

 本多均・市土木部長は「例年にない雪に対して除雪業者も一生懸命対応してくれており、態勢に不備があったわけではないが、市民の皆さまにご迷惑をかけてしまった。今後より効果的な態勢を考えたい」と話した。

2018/01/12 22:23
新潟日報
http://www.niigata-nippo.co.jp/sp/news/national/20180112367889.html