13日に実施された大学入試センター試験をめぐり、受験生向けの専用電話で入試センター職員が誤った内容を回答するトラブルが発生した。事実確認に手間取るなどして、この受験生は3時間遅れで試験を始める事態になった。

 トラブルは「地理歴史」と「公民」の受験に関連して起きた。別の教科だが、同じ時間に試験を行う。1科目受験か2科目受験によって開始時刻が異なり、当日に2科目から1科目に変更することはできない。

 受験生は2科目受験で出願したものの、後から1科目に変更したいと考え、12日に電話で問い合わせた。「(他の科目を合わせて)4科目で登録したが、3科目で受けられるか」と質問し、職員が「できます」と回答したという。

 受験生は13日、1科目受験の開始時刻の午前10時40分の前に東京都多摩市の多摩大試験場に到着したが、当初は会場に入れてもらえなかった。事情を説明した後も、入試センターが職員に事情を聴いて確認し、別室に会場を設けるのに時間がかかり、試験を開始できたのは午後0時半だった。

 両科目の試験開始時刻をめぐるトラブルは毎年起きており、入試センターは受験生や関係者に注意を呼びかけていた。センターは「ミスが起きた」と認め、「受験生には申し訳ないことをした」と謝罪した。(増谷文生)

2018年1月13日17時42分
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL1F5GR1L1FUTIL016.html