自民党の森山裕国対委員長は十三日、鹿児島県霧島市で講演し、昨年の特別国会で実施した衆院予算委員会などでの野党への質問時間削減を二十二日召集の通常国会でも続ける方針を示した。「少数野党に配慮しなければならないことは分かるが、(野党全体への)配慮には限度がある」と述べた。

 森山氏は、衆院予算委の質問時間配分が「与党二対野党八」だったこれまでの慣例を挙げて、野党の質疑について「国民には一方的な議論しか耳に入らず、連想ゲームのようになってしまう。国民は正しい判断ができない」と批判した。

 昨年の特別国会で、衆院予算委の質問時間配分を「与党36%・野党64%」に変更し、与党に多く配分したことについては「(国民に)ご理解いただけたのではないかと思っている」と強調した。

 予算委では、どんなテーマでも扱えることになっているが、森山氏は野党質問について「予算案ではない質問の方が多い。それでよいのかが問われている」と指摘した。 (中根政人)

2018年1月14日 朝刊
東京新聞
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