スウェーデンは17世紀の30年戦争のときにドイツに攻め込んだグスタフ・アドルフを英雄扱い
してるんだけれども、それはもちろんドイツの新教側にとっては救世主だったが、旧教側にとって
は悪夢だったわけで、ドイツにおけるスウェーデンの扱いは、もしかするといまでも微妙な感情的
問題を孕んでるかもしれないと感じることがある。

あるドイツのテレビ番組は、スウェーデンでグスタフ・アドルフが国民的英雄のように言われている
ことをとりあげ、偏った見方であるというような感じで扱っていた。

いろんな国に出かけていって戦闘をし、冒険をするというビッケの一団が、もしスウェーデンという
国を背負っていることになると、ビッケのイメージがグスタフ・アドルフと重なってしまい、微妙な
歴史的記憶を呼びおこさないともかぎらない。

そんなわけでビッケは、特定の国のカラーをあえて分かりやすく強調することなく、場合によっては
スウェーデンではなくノルウェーの話であるかのように振舞っているのかもしれない。