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1月25日 0時48分
数年に一度の非常に強い寒気が流れ込んでいる影響で、新潟県や東北の山沿いではこの24時間に70センチ前後の雪が降って大雪となっているほか、ところによって猛吹雪となっています。新潟県や北陸では25日夕方にかけて、さらに1メートル前後の雪が降ると予想され、気象庁は、大雪や猛吹雪に厳重に警戒し、不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

気象庁によりますと、日本の上空には、氷点下42度以下と、数年に一度の非常に強い寒気が広く流れ込み、局地的には氷点下45度程度に達しています。この寒気の流れ込みに加え、冬型の気圧配置が強まっている影響で、北日本から西日本にかけての日本海側を中心に雪や風が強まりところによって、猛吹雪になっています。

新潟県や東北の山沿いの多いところでは、この24時間に70センチ前後の雪が降るなど大雪となっています、午前0時の積雪は、山形県の大蔵村肘折で2メートル87センチ、新潟県の魚沼市西名で2メートル12センチ、福井県の大野市九頭竜で1メートル53センチ、秋田県横手市で1メートル9センチなどと、山沿いの各地で積雪が1メートルから3メートル近くに達しています。
また、名古屋市で1センチなど太平洋側の平地でも雪が積もっているところがあります。

寒気の流れ込みはいまがピークで、北日本から西日本にかけての日本海側を中心に急速に雪が強まるほか、猛吹雪となる範囲が広がる見込みです。25日夕方までの24時間に降る雪の量は、いずれも山沿いの多いところで、新潟県で1メートル、北陸で90センチ、東北と群馬県で70センチ、長野県で60センチ、岐阜県と近畿北部で50センチ、北海道と中国地方で40センチ、四国で15センチと予想されています。また近畿中部、四国、九州北部などふだん雪が降らない平地でも、積雪のおそれがあります。
さらに25日夕方から26日夕方にかけての24時間には、新潟県や北陸、東北の山沿いを中心に、さらに40センチから70センチの雪が降る見込みです。

25日の最大風速は、近畿で25メートル、北海道と東北、北陸、中国地方で23メートル、最大瞬間風速は35メートルに達し、波の高さは6メートルから7メートルの大しけとなる見込みです。

強い冬型の気圧配置は27日ごろにかけて続く見込みで、気象庁と国土交通省は、日本海側を中心に大雪や猛吹雪による車の立往生などの交通への影響や暴風、高波などに厳重に警戒し、不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

また、寒気の影響で25日朝は極めて厳しい寒さとなり、朝の最低気温は青森市や長野市で氷点下9度、東京の都心と金沢市、松江市で氷点下4度と平年を4度から5度程度下回ると予想されています。気象庁は、水道管の凍結などにも十分注意するよう呼びかけています。

寒気は「非常に強く長い」

今回の大雪について、気象庁は、上空に数年に一度の非常に強い寒気が流れ込むうえ流れ込み続ける期間が非常に長いことが特徴だとして、厳重な警戒を呼びかけています。

「氷点下45度の寒気」が、東北付近にまで南下することは、10年に2回程度しかないため、気象庁は、「数年に一度の非常に強い寒気」だとしています。上空に非常に強い寒気が流れ込むと、地上付近の気温が下がることに加え、大気の状態が不安定になり、雪雲が発達しやすくなるため大雪になる可能性が高いということです。

さらに今回は、強い寒気の流れ込みと強い冬型の気圧配置が今週末にかけて続くうえ来週も寒気が流れ込みやすい状態が続くと予想されています。

この理由について気象庁は、「『ブロッキング高気圧』と呼ばれる高気圧が、日本の北東の海上にあるため低気圧が移動しにくく、西高東低の冬型の気圧配置が長続きするうえ、北から強い寒気を長期間引き込み続けると予想される」と説明していて、北陸や東北の日本海側の山沿いを中心に雪の量がかなり多くなると予想しています。

気象庁は、「長期間大雪が続くため、積雪が増え続け、交通への影響や雪崩の危険性が高くなる」として、厳重な警戒を呼びかけるとともに、除雪などの作業の際にも安全に十分に注意するよう呼びかけています。