http://yomiuri.co.jp/eco/20180127-OYT1T50040.html

 富士箱根伊豆国立公園に指定されている富士五湖の一つ「西湖」(山梨県富士河口湖町)について、環境省は自然公園法に基づき、動力がついたプレジャーボートや水上バイクなどの乗り入れを禁止する方針を固めた。

環境省によると、自然公園法では、環境大臣が指定する地域で、動力がついた船の乗り入れを禁止できる。2月下旬に中央環境審議会に西湖の指定を諮問し、今年度中に規制を始める。

 規制対象は湖面全域の205ヘクタール。違反者には6か月以下の懲役か50万円以下の罰金を科す。

 これまで、地元の西湖漁協は、エンジンなどの動力がついたプレジャーボートや水上バイクを操縦しないように自主規制し、操縦しようとする観光客には自粛を求めてきた。

 ただ、2013年に富士山が世界文化遺産に登録されたことや、絶滅したと考えられていたクニマスの生息が西湖で確認されたことなどから、環境を守る必要があるとして法的な規制に踏み切る。

 西湖漁協によると、水上バイクに乗ろうとする観光客を制止したためにトラブルになることもあったという。西湖漁協は「規制は地元が望んでいることなので歓迎したい」と話している。

 また、環境省は北富士演習場に隣接する富士吉田市内の県有地約63ヘクタールを新たに国立公園区域に追加し、バイクなどの乗り入れを規制する。周辺はフジアザミなどの貴重な植物が群生しているが、バイクなどが乗り入れているために荒れているという。

http://yomiuri.co.jp/photo/20180127/20180127-OYT1I50007-1.jpg