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1月29日 20時02分
アメリカのアカデミー賞にノミネートされた映画「ナチュラルウーマン」で主演を務めている、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの俳優が、29日に東京都内の高校で特別授業を行い、「人間として大事なのは違いがあることです」などと訴えました。

「ナチュラルウーマン」は、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの主人公が、恋人の死をきっかけにトラブルや差別に巻き込まれながら自分らしく生きていく様子を描いた南米チリの映画で、今月23日にアメリカのアカデミー賞で「外国語映画賞」にノミネートされました。

主人公を演じるチリ人のダニエラ・ヴェガさんは、自身もトランスジェンダーで、来日中の29日、性的マイノリティーに対する理解を深めてもらおうと、東京 杉並区の都立西高校で特別授業を行いました。

授業は対話形式で行われ、ヴェガさんは自分らしく生きることなどについて生徒から意見を求められると、「当たり前なのにわかってもらえないことは、多様性は豊かさだということです。人間として大事なのは違いがあることです」などと答えました。

そのうえで「共生できる世の中はとても必要なことです。それなのに人間はなぜ排除せず、ともに生きることができなくなったのかを考えるべきだ」と生徒たちに訴えました。

授業にはおよそ60人の生徒が参加し、3年生の女子生徒は「常に相手の立場や気持ちを想像して生きていくことが大切だということを学びました」と話していました。

映画「ナチュラルウーマン」は、日本では来月24日から順次公開される予定です。

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