あまり注目されてない事実だが、ドイツがインダストリー4.0をはじめたのは、
アベノミクスの異次元緩和が始まったのと同じ、2013年の春のことである。
つまり日本とドイツは同時に乾坤一擲の社会実験に乗り出したということが言える。

ドイツは、新興国に追い上げられて自国の産業が苦しんでいるのならば、新興国に
真似のできない生産インフラを整備して、生産性で差をつければいいと考えた。

一方日本は、大っぴらには言えないが通貨安で競争力を回復するとともに、マクロ的
にこれまでにないほどお金をじゃぶじゃぶにすれば経済全体が活性化して、その結果
日本経済の悪いところも自然に治るだろうと考えた。

5年後の現在、日独に何か違いが生じているとすれば、どうしてそうなったのか考えて
みても良い