オーストラリアのシドニーで5日、ノーベル平和賞を受賞したICAN(アイキャン)=核兵器廃絶国際キャンペーンのメンバーらが参加して、
日本の核兵器禁止条約の署名などを求める集会が行われました。

 これは、世界各地で核廃絶を訴えるNGO、ピースボートの船がシドニーに寄港したのに合わせて行われたもので、
オーストラリアで誕生したICANの共同設立者、ティルマン・ラフ氏を含む市民らおよそ150人が参加しました。

 集会には、長崎で被爆した田中熙巳さんも日本から参加し、去年成立した核兵器禁止条約に、日本とオーストラリア政府が署名するよう訴えました。

 「一発で何十万人を殺せる兵器が使われたら、どういうことになるかということを、政治家は想像すべきだと私は思います」(長崎で被爆した田中熙巳さん)
 「(豪州が条約に署名しないのは)とても残念です。豪州の団体の(ノーベル平和賞の)受賞は、大変名誉です」(デモ参加者)

 トランプ政権の核戦略の新指針について、ラフ氏は、「非常に危険だ」と話しました。

 「いま核戦争の危機が迫っています。特にトランプ政権の核戦略の見直しにより、核戦争の危険性が増しています」(ICAN共同創設者 ティルマン・ラフ氏)

 核兵器禁止条約については、NPT=核拡散防止条約と「矛盾する」という指摘もありますが、
デモ集会の主催者は、「ICANのノーベル平和賞受賞をお祭りで終わらせないためにも条約を発効させることが重要だ」と話していました。(05日17:28)
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180206-00000006-jnn-int