おれは前の職業のとき、児童虐待を阻止できず、小さな子を死なせてしまったよ
いつもの仕事ぶり通りにトンパチに、正義感に任せて上の指示に逆らって確認作業をしていれば保護できた
一度拒絶されても引かずに「やっぱり確認に行きましょうよ」と言っていれば…
もう10年以上もそのことを悔やんでいる
男友達と遊んでも女性と食事に行っても、帰ってきたら楽しい時間を過ごした自分が許せずに震えたり吐いたりしている

職場で結婚した女の子がいて、おれはその子を見ると赤面してしまっていた
恋したわけじゃなくて、
「おれも良い感じに食事に行ったりしてるあの女性と…」
「いや、子どもを救えなかったお前には許されない幸せだろ」
「人並みに暮らすとか、反省が足りてないだろ」
で恥ずかしくなって赤面しちゃった

まあ「あたしに惚れてる?キモっ」っていう推測に矛盾はない状況なんだけどさ
勘違いした女の子とその取り巻きは、なんだかんだと嘲笑し、イジってくる
職務に影響が出かねないくらいに


・○○さん(おれが赤面してた子)は休み中に□□してたらしいよ〜(ニヤニヤ)
 となんの脈絡もなく話に出す。
・男:なんかいつも強面だよね〜
 その子:プッと吹き出す
   …ちなみに、おれはヤ○ザや工具とか刃物とか持ってた輩を取り抑える仕事をしてた
・無関係の同僚:「〇さん(おれ)、日に焼けたね。真っ黒」
 その子:△さん(無関係)、日に焼けててかっこいい〜!(その会話を聞きつけるや、聞こえよがしに)
・その子:すれ違うときに「うっ!」と声に出し、あからさまに吐きそうな顔をして周囲に目配せ
  …おれ、臭いんよ
・同調した女性教員:おれに話しかける度に「若い子じゃなくてごめんね〜」(ニヤニヤ)


さすがにおれも切れて威圧しかなり険悪になったが、ふとしたことで仕事に必要な情報を伝達した
そうしたら、いきなり表情が和らいで世間話に軽口を叩いてくるようになった
でも人格攻撃までしてきた人間に、友好的に接することはないので無視している
それが不可解だと戸惑っているようだ


おれを含めて、そんな人間が教員やってるんだ
救いを求めている子供を助けるなんてできない連中なんだよ
何度、児童虐待を甘く見る同僚に児相への通告を進言したことか…